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ヒロシマの願い お土産に乗せて 被爆75年 節目に続々

 被爆75年の今年、平和をキーワードにした土産物の販売が盛り上がっている。慰霊や観光で広島を訪れる人たちに向けて、企業が新商品を企画したり、売り先を広げたりしている。

 観光写真販売のフィールドアーク(広島市安佐南区)は金属製のしおり(660円)を11日に発売した。原爆ドーム(中区)と折り鶴を描いた2種類で縦9センチ、横2.6センチ。透明感のあるステンドグラス風に仕上げた。和柄のデザインで女性や外国人観光客に売り込む。広文館金座街本店(中区)やホテルニューヒロデン(南区)など約10カ所で販売する。

 パッケージの裏面には「8月6日8:15」と入れた。佐々木武志社長は「広島以外の人にも多くの人の命が奪われた日時を知ってほしい。土産を渡すときに話題になれば」と期待する。

 平和の発信をテーマにしたブランド「アース・ヒロシマ」を手掛ける創業支援のソアラサービス(中区)は1月、新たに広島市内の4郵便局と東京中央郵便局で販売を始めた。県内の製造業者とクリエイターを結び付けて開発した一筆箋(352円)やノート(814円)など4種類。県内の主な観光施設でも売っている。

 被爆2世の牛来千鶴社長は「被爆75年の節目に人々に身近な郵便局での販売が実現してうれしい」と話している。(森岡恭子)

(2020年3月19日朝刊掲載)

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