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国際平和会議 ウェブ上で 被爆75年 広島県が計画見直し

 被爆75年の夏に核兵器廃絶や国際平和について発信するため、広島県が計画していた二つの国際会議について、県がいずれもウェブ上での開催に見直すことが5日、分かった。新型コロナウイルスの影響で、国内外の参加者が広島を訪れるのは困難と判断した。

 国際会議は、国内外の高校生が交流する「ひろしまジュニア国際フォーラム」と、企業関係者たちによる「世界平和経済人会議ひろしま」。いずれも広島市などで開く予定だった。

 複数の関係者によると、開催5年目となるジュニア国際フォーラムは当初、8月に予定したが、時期も12月ごろに先送りする。新型コロナの感染拡大に伴う臨時休校で日本の若者の夏休みが短くなる事情などを踏まえた。ウェブ会議の内容や規模は今後詰める。

 県を含む協議会で開く経済人会議は、2013年に前身の会議が始まり、5回目。今年は日程を当初の8月の2日間から1日間に短縮する。核兵器のない平和な世界の実現に向け、経済格差への対応や自治体の役割、新型コロナとの共存などをテーマにする方向だ。

 県は、世界の若者が被爆の実態を学び、核兵器廃絶の道筋を考える「ICAN(アイキャン)アカデミー」についても、インターネット講座と広島市での研修の2部構成に改めると決めている。(宮野史康)

(2020年6月6日朝刊掲載)

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