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ヒロシマ継承 若者と 被爆75年 広島県内8・6特番

 被爆75年の今年、広島県内の各局は原爆特集番組を放送する。被爆体験を若い世代にどう引き継ぐか、記憶の継承を若者と一緒に考える番組が目立つ。(里田明美)

■テレビ

RCCテレビ 高校生と考える平和

TSS 放影研のあり方探る

 NHK広島放送局の「語りだす被爆建物」は、6日午後3時8分から全国放送する。広島市の原爆ドームや旧日本銀行広島支店など12の被爆建物を超高精細映像の8Kカメラで撮影。ゆかりの人たちのインタビューを交え、知られざる物語を紹介する。

 15日午後6時からは、19歳で被爆死した河本明子さんを題材にしたドキュメンタリードラマ「Akiko’s Piano 被爆したピアノが奏でる和音(おと)」(BSプレミアム)。明子さんをテーマにした曲を5、6日に世界初演する広島交響楽団の様子を含めて構成する。

 RCCテレビは、5日午前10時25分から特番「ヒロシマの礎(仮)」を放送。被爆証言を続けた沼田鈴子さんや詩人栗原貞子さんら5人の被爆者の歩みをたどり、伝えたかった思いを高校生3人と共に考える。東広島市出身で元TBSアナウンサーの久保田智子さんがナビゲーターを務める。

 6日午前10時35分からの「おーい、聴こえますか? 被爆75年・ヒロシマから」は、原爆小頭症の被爆者に焦点を当てる。同午後2時55分からの情報ニュース番組「イマナマ!」は特別番組を届ける。被爆者がいない時代の記憶の継承について、若者、被爆者、有識者が議論する。

 テレビ新広島は6日午前9時50分から「誰がための放影研」を放送。放射線影響研究所(放影研)の歴史をたどりながら、前身の原爆傷害調査委員会(ABCC)の検査を受けた被爆者や、放影研の研究員らに聞き取り。これからの放影研のあり方を探る。

 広島ホームテレビは、6日午前9時55分から「揺れる平和都市~被服支廠(ししょう)は残るのか」。全棟存続か一部解体かの議論が続く広島市最大級の被爆建物「旧陸軍被服支廠」に焦点を当て、あらためて被爆遺構の意義を問う。

 広島テレビも、旧陸軍被服支廠に注目したNNNドキュメント’20「煉瓦(れんが)の記憶 広島・被爆建物は語る」を3日午前0時55分から放送する。6日午前8時からは「つなぐヒロシマ」でジャーナリストの池上彰さんを迎え、式典中継を挟みながら、核を巡る世界情勢や被爆体験継承の問題を考える。

■ラジオ

 RCCラジオは、特別番組「被爆から75年 原爆を知らない世代へ」を6日正午から放送。2018年に見つかった原爆詩人大平数子さんの直筆原稿について長男の泰さんが語る。

 NHKラジオ第1は、15日午後8時5分からの「らじらー!サタデー×#あちこちのすずさんIN広島」。若いリスナーと一緒に戦争を考える。

(2020年7月25日朝刊掲載)

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