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ヒロシマ・ナガサキ ZERO PROJECT

芸術に込めたヒロシマ 日米・南アの若者が展覧会

 日米、南アフリカの若者11人が17日、被爆地に滞在しながら制作した芸術作品の展覧会を、広島市中区小町のギャラリー「KOMACHI ART PLACE」で開いた。平和への願いをアートで表現するワークショップの一環。24日まで展示する。

 核兵器を「黒い太陽」で表現した絵、原爆資料館(中区)の展示品の写真をコラージュした版画、人と人が抱き合う様子を描いたTシャツなど約20作品。19~25歳の11人が各自の作品を来場者に紹介した。

 ワークショップは、被爆の惨状を世界に伝えたルポ「ヒロシマ」を著した故ジョン・ハーシーの孫で、米国在住の芸術家キャノン・ハーシーさん(39)たちの主催。参加者は8日に長崎市で活動を始め、11日に広島市に移動。資料館を見学し、被爆証言を聞くなどして構想を練った。

 原爆投下直前の街並みで遊ぶ子どもたちを紙粘土などで表現した長崎大2年白波宏野さん(19)=長崎市=は「被爆体験を聞き、日常を一瞬で奪った原爆の恐ろしさを伝えようと考えた」と話した。(長久豪佑)

(2016年7月18日朝刊掲載)