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ヒロシマ・ナガサキ ZERO PROJECT

平和 願いをアートに 日米の若者 広島で展示

 広島、長崎を巡り、芸術で平和を表現するワークショップに参加した日米の若者たちが4日、広島市で作品を完成させた。戦争や核兵器のない世界を願う立体作品、絵など約30点。13日まで中区小町のギャラリー「KOMACHI ART PLACE」で展示する。

 核兵器をお化けに例えた絵本、内部をのぞくと「人間の汚い心の象徴」として紙幣が見える核ミサイルのオブジェ、人類共通の血を表す赤い糸で世界各地を結んだ地球儀…。大学生や中高生たち22人が被爆者の証言を聞いたり、参加者同士で議論したりして浮かんだアイデアを形にした。

 長崎大2年稲垣歩海さん(20)は「参加者同士の議論を通じて、核兵器自体より人間の汚い心に罪があると気付いた」と話した。

 ワークショップは日米の反核団体が主催。3月28日から30日まで長崎市で被爆の実態を学んだ後、31日から広島市で活動した。ルポ「ヒロシマ」著者の米国人記者、故ジョン・ハーシーの孫で、アーティストのキャノンさん(37)も参加した。(馬場洋太)

(2015年4月5日朝刊掲載)