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ヒロシマ・ナガサキ ZERO PROJECT

被爆地からアートで発信 「ゼロプロジェクト」6日開幕 広島

 被爆地からアートや若者の対話を通じて国内外に平和を発信するイベント「ヒロシマ・ナガサキ ZERO PROJECT(ゼロプロジェクト)」が6日、広島市で開幕する。2年目のことしも広島国際文化財団が協賛する。

 被爆の惨状を世界に伝えたルポ「ヒロシマ」の著者ジョン・ハーシーの孫で、米国ニューヨークのアーティスト、キャノン・ハーシー氏(41)が共同代表を務め る米NPO法人「1Future(ワン・フューチャー)」などが企画した。

 旧日本銀行広島支店(中区袋町)では14日までアート展を開く。キャノン氏がテーマとする被爆樹木を中心に、シルクスクリーンや映像の作品で原爆とは何か問いかける。13、14両日には各地から集う学生らが平和について語り合い、映像でどう表現するか考えるワークショップを予定する。

 初日の6日午前10時半からは、浄土宗寺院の妙慶院(中区小町)で広島の有志が同プロジェクト関連のワークショップを開く。ルポ「ヒロシマ」に登場する一人で、「原爆乙女」の渡米治療などに力を注いだ牧師の故谷本清さんを学ぶ。それを受けて平和をイメージしたTシャツを参加者が作り、作品として公開する。

 いずれの会場も無料で、見学可能。同プロジェクトは昨年10月に広島で第1回があり、被爆75年の2020年までの継続をうたう。(桑島美帆)

(2018年10月5日朝刊掲載)

 詳しい日程は次の通りです。

会場1 妙慶院清岸寺2階講堂(広島市中区小町2の1)

ZERO PROJECT関連
「PEACE PIECE(ピースピース)ワークショップ イン ヒロシマ」
10月6日午前10時受付、10時30分開講 当日参加自由

第1部 「おだやかなひと時を」 午前10時30分

 原爆の惨禍の中でも希望を捨てず、おだやかな広島を取り戻すために奔走した先人の一人、谷本清氏を学ぶプログラム

第2部 「平和のカケラを」

 思い思いの気持ちをビジュアルや文字にして、オリジナルのTシャツを作る
 作品はギャラリー「KOMACHI ART PLACE」で展示します
 ※第2部の制作体験は締め切りましたが、見学は自由です。

 問い合わせは事務局のワン・ドリーム090(3979)3105

会場2 旧日本銀行広島支店(広島市中区袋町)

10月6日~14日 午前10時―午後6時 入場無料

【アート展】日米のアーティストが原爆とは何かに向き合う

キャノン・ハーシー(被爆樹木のシルクスクリーンと映像)
ピーター・ビル(被爆樹木のアート)
藤元明(インスタレーション)

 7日 クリエイティブワークショップ with 中国新聞ジュニアライター
13日
 午前10時―午後5時 クリエイティブワークショップ with Youth
 午後6時 ユナイテッド・ピープル 関根健次さんとのコラボレーション
     平和を考える映画の上映とパネルディスカッション
14日 元米国防長官ウイリアム・ペリー氏との対話(ネット中継。午前10時)
 午前10時―午後4時 メディアワークショップ ビデオコンテンツの制作、SNS発信の実践