印パの少年が広島で平和交流

'00/8/4

 核兵器の恐ろしさを知ってもらうため広島市の市民グループ「イ ンド・パキスタン青少年と平和交流をすすめる会」が初めて招いた 両国の少年八人が来日し三日、中区の平和記念公園を訪れた。広島 に九日まで滞在し、日本の中高校生らと平和交流をする。

 八人はインドから男女五人、パキスタンからは男子三人で、日本 の中高校生に当たる十二〜十七歳。原爆慰霊碑に花輪をささげ、原 爆ドームや公園内の碑を見て回った。爆心地から五百五十メートル で被爆した安佐南区の主婦寺前妙子さん(70)の被爆体験も聞いた。

 原爆資料館では、同じ年ごろの動員学徒が着ていた焼けた服など を悲しげな顔で見入っていた。

 パキスタンのオマール・パーベツ君(17)は「サダコ(「原爆の子 の像」のモデルになった佐々木禎子さん)の折りづるの話に特に心 を打たれた」と感想を話していた。

 敵対しあっているインド、パキスタン両国は一九九八年、核実験 を応酬した。一行は滞在中、日本の高校生を交えた反核フォーラム に参加する。

【写真説明】平和交流で広島を訪れ、原爆ドームの前で話を聞くインドとパキスタンの少年たち(広島市中区の平和記念公園)


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