中国新聞社

2001.8.6

被爆の記憶「継承」 ヒロシマ祈りの日

 新世紀に刻む 被爆の記憶―。広島は6日、21世紀になって初めての「原爆の日」を迎えた。1945年、人類史上初めて使用された核兵器。広島市の被爆者の平均年齢は初めて70歳代になった。

 老いた被爆者たちは、未明から次々に広島市中区の平和記念公園を訪れ、原爆慰霊碑に静かに手を合わせている。「戦争の世紀」とされる20世紀の生き証人として、被爆者の語り尽くせない体験は核戦争の抑止力ともなってきた。今、老いる被爆者の体験を継承していくことが一段と求められている。

2001/08/06/ 00:00
「被爆の証人」=原爆ドーム。新世紀初の「祈りの日」を迎え、広島市中区の元安川沿いにたたずみ、永久の平和を語りかける

2001/08/06/ 00:10
「83歳で亡くなった被爆した祖父の代わりにお参り来ました」。広島市西区庚午南2丁目の会社員佐々木圭子さん(25)は、慰霊碑に静かに線香をたむけた

2001/08/06/ 00:30
「安らかに眠って下さい 過ちは 繰返しませぬから」。碑文の前には、未明から参拝者が訪れている

2001/08/06/ 05:50
平和記念公園に隣接した爆心の寺・西向寺には一家5人が原爆で死亡した墓誌。手を合わせる人が早朝から訪れている

2001/08/06/ 06:00
日が変わった未明から早朝、原爆慰霊碑に続く石畳は参拝の人たちが途切れることがない

2001/08/06/ 08:15
原爆死没者慰霊式・平和祈念式(平和記念式典)で、打ち鳴らす「平和の鐘」を合図に参列者全員が黙とうし、犠牲者のめい福と永久の平和を祈った

2001/08/06/ 13:30
神奈川県から訪れた「ヒロシマ子ども平和ツアー」のメンバーたち。小学5年生の少女は「原爆の怖さを肌で感じました」

2001/08/06/ 18:03
日本尺八連盟広島県支部の会員たちが、原爆慰霊碑に献曲。人間国宝で名誉市民の島原帆山さん(99)が指揮した

2001/08/06/ 19:20
子どもたちの平和を願う「ピースキャンドル」。市内40の小中学校が参加。2000の灯りが原爆ドームを包んだ

2001/08/06/ 19:30
「安らかに眠って」「平和」―。それぞれの思いを乗せて、1万個のとうろうが川面に揺れた

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