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みぞうの惨禍から復興を遂げた広島市は、一貫して「核兵器廃絶」を訴えてきた。だが、その根幹を担う平和行政には、形がい化の進行が垣間見える。「ヒロシマ再構築」第三部は、平和都市・広島が抱える課題を追う。
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被爆地広島で原爆被害が見えにくくなっているのではないか―。そんな言葉がささやかれている。「平和は特別な団体や人たちのもの」という意識も知らず知らずのうちに広がりつつある。「ヒロシマ再構築」第二部は、地域や家庭、教育など市民にかかわる現場で課題を探る。
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「核の世紀」と呼ばれる二十世紀。人類最初の原爆投下からこれまで、被爆地・広島の被爆者、市民、行政が果たしてきた役割は大きかった。だが、惨禍から五十五年たち、さまざまな場面で取り組みが曲がり角に立っている。新世紀に向け、平和の発信力を強めていくため、ヒロシマを検証し直す。新たな構築への手掛かりになると考えるからだ。第一部は、被爆者にかかわる課題を問う。
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