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フィナーレ 〜未来への誓い


「ひろしま国 10代がつくる平和新聞」は2007年1月29日に始まり、107号となる今回でフィナーレを迎えます。5年余り、「理想の平和国家」である、ここひろしま国を舞台に、国内外を問わず、さまざまな視点で「平和」を考える取材をしてきたジュニアライター。8月6日に平和記念公園(広島市中区)を訪れた人たちへのアンケート、APECジュニア会議の開催、日頃の活動や平和への思いについて語るイベント、書籍の発行、DVDの制作なども手掛けてきました。

戦争のない状態が「平和」ではありません。いじめや虐待、飢餓、環境破壊など身近な出来事や社会問題にも目を向け、みんなが笑顔でいられる、命を大切にできる世界にすることこそが、平和につながっています。

ジュニアライターは、これからも形を変えて活動を続けていきます。またお会いしましょう。


下の寄せ書きをクリックしてください。PDFファイルではっきり見ることができます。

寄せ書きの写真の数字は紹介した号数です。

取材者メッセージ集
これまで取材した主な人たちから寄せられた、10代の子どもたちへの平和メッセージを集めました。

国際的な活動をするときに大切なのは「名前を呼ぶ」「あいさつをする」「ありがとうと言う」の三つの行動で、相手の存在を認めること。
(創刊号・AMDA創設者の医師菅波茂さん)
今の若者は自由に恵まれているのだから、もっと勉強して、自分の頭で考え判断して平和に貢献してほしい。
(9号・元回天隊員の西本和雄さん)
見える部分だけで、物事の全体像をつかんではいけない。見えない部分に何があるのか、考えるべきだ。
(14号・立命館大国際平和ミュージアムの安斎育郎館長)
戦争を体験しているから。爆撃を受け、近くに爆弾が落ちたこともある。「こういうことがあってはだめだ」という気持ちが強い。
(28号・河野洋平衆議院議長)
戦争の中に平和が芽生え、平和の中に戦争は育っているんです。
(50号・映画監督の宮崎駿さん)
1人では「やめろ」と言えなくても大人数でなら言える。友達を助けることができる子どもを育てることが重要だ。
(58号・広島大大学院の栗原慎二教授=学校教育学)
考え方、行動、文化が違うからこそ、互いに学び合えば新しい自分を見つけられる。夢をかなえるには好奇心が大事。
(62号・国連訓練調査研究所広島事務所のアレクサンダー・メヒヤ所長)
もめごとの原因をはっきりさせ、お互いの差異を認め合うこと。目の前の小さな平和が世界の平和につながっていく。
(67号・漫画家のこうの史代さん)
日本が進むべき道は、武力に頼らずにすべての国と話し合う全方位平和外交しかない。
(69号・漫画家の中沢啓治さん)
世界には、あなたたちの助けを求めている人が大勢います。日本を超えて、「世界市民」になってください。
(75号・国連事務総長の潘基文さん)
人を信じることができれば、核兵器も要らないし、戦争をする必要もありません。勝ち負けで争わなくていいのです。
(77号・詩画家のはらみちをさん)
戦争や貧困がなくなり、子どもたちが無駄に死ぬことのない世界が実現できると思い続けてほしい。そして、大人にもそのような世界実現への協力を呼び掛けてほしい。
(79号・ノーベル平和賞受賞者で元南アフリカ聖公会大主教のデズモンド・ツツさん)
被爆していないことに負い目を感じなくてもいい。誰でも気軽に広島であったことを話せるようにしないと継承はできない。
(84号・作家の那須正幹さん)
ホームステイで外国の生活に入り込むことも大切です。交流に必要な英語も身に付けてください。大人になったら国を越えて職に就き、結婚して家庭を持つのも良いでしょう。インターナショナルになりながら、日本の古き良き文化を新しい結婚生活の中で具現する必要があると思います。
(100号・聖路加国際病院理事長の日野原重明さん)
(順不同、職業などは掲載時)