english
ひろしま国のジュニアライター3人が、夏休みを利用して海外にそれぞれ短期留学しました。異文化の吸収はもちろん、海外で8月6日を迎え、ヒロシマがどのようにとらえられているかを知るとともに現地の仲間や家族と議論しました。実り多い経験になりました。

米 国
8・6集会 みんなで実現

8月6日に催した平和集会で司会を務める高田君(右端)

7月中旬からの約3週間、高校生国際交流プログラムに選ばれて、米国に留学しました。米国の高校生40人と過ごしたプリンストン大(ニュージャージー州)の寮生活が印象に残っています。

渡米前は、8月6日にヒロシマを伝えたいと思っていました。しかし、英語で話す自信がなくあきらめていました。

ところが、現地で日米の友人に相談すると「おれたちが助けてやるから、おまえのやりたいようにやれ」との返事。テーマについて相談にのってくれたり、日本語の原稿を英文に訳したりしてくれました。スタッフも急きょスケジュールを組んでくれました。

そして現地時間の8月6日午前8時15分、全参加者80人で1分間「静かな時間」を持ちました。続いて平和について話し合いました。「まずお互いを理解しあおう」「戦争がない方がいい」「貧しい国への食料支援も必要」などの意見が出ました。多くの人たちの後押しで実現できた行事でした。「人の支えのありがたみ」を感じました。(高2・高田翔太郎)




カナダ
無料新聞 ヒロシマ紹介

ヒロシマに関する記事や原爆ドームの絵はがきに見入る、西田さんのホストファミリー

カナダのトロントに1カ月間、留学しました。私が通う中高校の奨学金制度を利用しました。

現地で通った語学学校にはロシアやコロンビア、スペインから来た同世代の人がいました。私が広島出身と言っても「どこ?」とたずねられたり、原爆ドームの絵はがきを見せても「何?」と言われたりしました。「原爆?どんなお化け?」と真顔で聞いてきたカナダ人もいました。

私は今まで、どの国でも教科書にヒロシマを載せていると思っていました。しかし何も学んでいない人が多く、確実に風化が進んでいるのです。

でも8月6日、地下鉄の駅にあったフリーペーパーに、原爆の日について書かれている記事を見つけました。ヒロシマが紹介されているのがうれしかったです。記事をホストファミリーに見せ、原爆やヒロシマについて説明しました。国を超えて原爆のむごさを共感でき、とてもいい時間を過ごすことができました。(高1・西田千紗)


NZ
原爆の説明 聞いてくれた

通っている中学校の交換留学プログラムで、7月下旬からニュージーランドのオークランドで2週間のホームステイを体験をしました。

ホストファミリーの家では、無理に英語で話さなくても話が伝わることがよくありました。海に連れて行ってもらった時に、小さいころおぼれた経験があったのを伝えたかったのですが、単語が浮かびません。手足をばたばたさせ、体を沈めたら通じました。

戸惑いもありました。ニュージーランドから広島に留学していた女の子が、「だまれ」という言葉を覚えていました。広島での思い出話をする時にしょっちゅう「だまれ」と言うので、困りました。

留学先のオークランドの中学校では、8月6日に特別集会がありました。校長先生が原爆について説明している間、ふざけず話をちゃんと聞いている子が多かったのでうれしかったです。(中2・寺西紗綾)