中国新聞


成績優秀者の授業料免除
山口大、新年度から特待生制度導入へ


 山口大(加藤紘学長)は、成績優秀者に限って授業料を免除する制度を、新年度から導入する方針を固めた。同大によると、国立大法人大学では前例のない特待生制度で、在学生の成績アップや優秀な学生が大学を選ぶ際の動機付けにつなげる狙い。三月末の役員会で正式決定する。

 制度案によると、経済、教育、工学など七学部すべての学生が対象。前、後期ごとに各学年から二人の成績上位者を選び、それぞれ次期の授業料二十六万七千九百円を免除する。前、後期の試験結果で決め、免除回数に制限は設けない。

 医学部、農学部獣医学科の五、六年生を含めて半期ごとに六十四人が対象となる免除分は、大学の運営費から支出する。

 同大は、国の運営交付金減額に伴い、新年度以降の年間授業料を現行の五十二万八百円から一万五千円引き上げる。経済的理由に基づく免除制度は既にあるが、条件を成績に特化するのは初めてで、大学は「負担を求めるだけでなく、学生にとって魅力ある手法を考えていきたい」としている。

 制度案は、学内の教育研究評議会で承認済み。三月二十三日に開く経営協議会、役員会での正式決定を予定している。

(2005.2.21)


子育てのページTOPへ