中国新聞


文部科学省が学校対話集会


 ■周南市・徳山小 総合的学習に賛否

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文科省の職員2人(右側)が6年生から総合学習の感想などを聞いたスクールミーティング

 ゆとり教育の柱となっている「総合的学習」の見直し検討で、教育現場の意見を聞く文部科学省のスクールミーティング(学校対話集会)が十四日、周南市の徳山小であった。保護者、児童とも賛同の声が多かったが、保護者からは学習の遅れなど懸念の声も出た。

 文部科学省の職員二人が訪れた。現行のゆとり教育について、保護者から「地域とふれあう機会が増えた」との評価が多かった。しかし、「台形の面積計算など基礎を教えていない」「結局は塾に通わせる親が多い」と、授業時間数の減少への不満も出た。教職員からは「総合的学習の時間に英語を教えたらどうか」との提案もあった。

 六年生四十人との話し合いでは、児童の一人がが徳山動物園での職場体験を紹介し、「教科書に載ってないことを考える授業を増やしてほしい」と、総合学習の充実を求めていた。

 スクールミーティングは文科省が一月から全国の小、中学校三百校を巡回して開いている。中国地方では既に岡山、島根両県内であり、山口県では初めて。

 ■福山市・深津小 週5日制の影響は…

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給食を食べながら好きな授業などを児童に聞く宮川視学官(左から3人目)

 教育改革の推進に向けて文部科学省の職員が学校現場の声を聞くスクールミーティング(学校対話集会)が十七日、福山市東深津町の深津小であった。文科省初等中等教育局の宮川保之視学官が児童や保護者たちと対話した。

 宮川視学官は、音楽や算数、社会など五年生を除く各学年の授業の様子を見学した後、児童たちと給食を楽しんだ。「どんな授業だったらおもしろいかな」と語りかけると、四年の児童は「一カ月に二、三回でいいから校外で学習したい」と答えていた。

 その後、宮川視学官は図書室であった保護者と教職員、児童会のメンバーとの対話集会に出席。保護者から「週五日制で平日の授業時間が増え、子ども同士のつながりが薄くなった」との意見が出ると、「時間的な問題か、人間関係の結びつきが弱くなったのかを明らかにしなければならない」と答えていた。

(2005.3.18)


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