中国新聞


学校運営、塾と提携
呉青山中・高 進学ノウハウ導入


 呉市の私立中高一貫校、呉青山中・高校の運営に四月から、進学塾経営鴎州コーポレーション(広島市中区)が参入した。広く生徒募集を図りたい同校は塾講師の受験指導や奨学金、コース制の導入などでアピールし、進学校としての定着を目指す。

 同社の本格参入で、国公立大への現役合格率80%以上を目標に掲げ、成績優秀者には月額二万―三万円の奨学金を支給する。

 高校一年に新設した「医・歯・薬コース」(定員二十人)には、入学金や授業料を全額免除する特待生制度を設けた。数学と理科は、塾講師が授業する。三年後には男子寮を設け、県外からも生徒を集める。

 呉青山中(当時呉青山学院中、一学年定員七十人)は二〇〇〇年四月、学校法人清水ケ丘学園(坪川〓巳理事長)が市内唯一の私立中として開校した。

 しかし、大学への進学実績がないことなどから、入学者は毎年三十―五十人と定員割れが続き、現在の在籍者は計約二百三十人。来春、高校から初の卒業生を送り出す。

 同学園は昨年四月、広島、山口、岡山、福岡県で約百校(約三万人)の進学塾を展開する同社と提携し、同社の岩崎正三理事が教頭に就任して準備を進めてきた。

 杉井昌美校長は「学園としては少子化の中で、個性化による生き残り策が必要だった」と狙いを説明し、岩崎教頭は「塾で培ったノウハウを最大限に生かす。いい大学、いい学部に入れるよう、しっかり指導する」と意気込んでいる。

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(2005.4.6)


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