中国新聞


「安全圏」離れると自動通報
コアシステムズ(福山)が新防犯システム


 ■子どもや高齢者の居場所確認

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左から「どこライン」の地図情報が表示された携帯電話、専用端末ケース、専用端末

 ソフトウエア開発のコアシステムズ(福山市)は十四日、子どもや高齢者の居場所を携帯電話のインターネットで把握できる新システム「どこライン」を構築したと発表した。子どもらが指定地から一定距離を離れると自動通報する新機能が特徴で、全国のコミュニティーラジオ局と連携してサポート体制も強化。五月下旬に事業を始める。

 衛星利用測位システム(GPS)付き専用端末を持った子どもらの所在地を、同社のサーバーを経て、母親らの持つ携帯電話に地図情報で提供する仕組み。二〇〇四年十一月の奈良県の女児誘拐・殺人事件を受けて開発した。

 被害女児がGPS付き携帯電話を持っていながら事件を防止できなかった点を踏まえ、自動通報機能を追加。百メートルから五キロまで五段階の「安全圏」設定が可能で、エリアを越えると自動的に携帯電話にメール送信される。

 従来のGPS付き携帯電話や他社端末を使ったシステムと同じく、携帯電話から端末所在地を特定したり、端末の通報ボタンを押して自分の場所を発信したりもできる。

 通報情報が最寄りのラジオ局にも発信される仕組みも作った。既に地元のエフエムふくやまと業務提携し、放送で地域への発見協力などを求める。今後、日本コミュニティ放送協会(東京)加盟のラジオ局計百七十五カ所に拡大する考え。

 登録料五千円で、専用端末は二万九千四百円。基本料月額はGPS付き携帯の半額以下の千三百八十円。通報に三十円必要。初年度は五万台の端末売り上げを見込む。同社TEL084(927)3550。

(2005.4.15)


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