中国新聞


子育て支援へ21新事業
広島市、5年計画


 悩み相談所を常設化

 広島市は本年度から、子育ての新たな支援策に乗り出す。乳幼児の交流の場や育児相談の常設化、子どもを一時預かる「ファミリー・サポート・センター」の開設などを順次、進める。これらを含め向こう五年間の新児童育成計画に、計二十一の新規事業を盛り込んだ。

 二十一の新規事業のうち、本年度は五事業に取り組む。乳幼児の保護者が、情報交換や交流の輪を広げて育児の悩みを和らげる「つどいの広場」は、十月を目標に市健康科学館(中区千田町)に常設する。育児相談に応じるとともに、講習会も随時開く。他の七区でも来年度以降の開設を検討する。

 現在、市内各所にある子育てサークルや民生委員児童委員が運営する同様のオープンスペースは、多くが月一回程度の開設にとどまり、常設の場を求める声が強まっていた。

 急用や残業が入った保護者を対象に、子どもを一時預かる「ファミリー・サポート・センター」も十月の開設に向け準備を進める。希望する保護者と、子どもの世話をする援助者をそれぞれ事前登録。事務局の仲介で両者が関係を築き、保護者は必要な時に有料でサービスを受ける。

 小学校に「プレイスクール」を設け、常駐スタッフや地域のボランティアが子どもと一緒に遊びながら、放課後の子どもの居場所を確保する。本年度は市内でモデル校三校を選び、十一月までのスタートを目指す。

 昨年施行された次世代育成支援対策法に基づき、市町村は新たな育成計画の策定が義務づけられた。広島市は、以前の五カ年計画からの継続も含め、新計画に計二百三十七事業を盛り込んだ。

《広島市新児童育成計画の主な新規事業》
休日保育 保護者の就労形態の多様化に伴う需要に応じ、実施に取り組む。2009年度で8保育園が目標
夜間保育 需要に対応するため導入するか否か、実施方法や地域について検討
保育サービスの第三者評価制度 保育サービス向上に向け導入に取り組む
発達障害者支援センター 自閉症など発達障害児者の支援体制を築くため家族への相談、療育・就労支援など中核施設を東区のこども療育センターに10月に開設する
子どもの遊び環境マスタープラン さまざまな遊びの空間確保など子どもの視点に立ったプランを策定する

(2005.6.15)


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