中国新聞


空き家に子育て支援施設
山口の嘉川地区にオープン


 地域で運営 交流の場提供や相談

住民らが運営する子ども館「しゅっぽっぽ」で遊ぶ子どもたち

 地域ぐるみで子どもを育てようと、山口市嘉川に、空き家を改装した嘉川子ども館「しゅっぽっぽ」がオープンした。子育てボランティアグループ「みらい」が市の助成などを受けて運営する。

 子ども館は木造平屋約百平方メートル。空き家だった民家を無償で借り、助成金二百五十万円で瓦や壁を修復し、駐車場を整備した。絵本や遊具なども住民から寄付を募った。

 毎週火、水、金曜日と第三土曜日に開館。常勤の保育士四人を含め約三十人のスタッフで、親子の交流の場の提供や子育て相談をする。運営費は一回百円の利用料と、初の適用となった市の地域型つどいの広場施設助成事業の月十万円の助成金で賄う。

 嘉川地区では二〇〇一年九月、民生委員や市母子保健推進協議会のメンバーたちがみらいを結成。代表の山村正子さん(56)が中心となり、嘉川公民館で母子が自由に集まる「かがわっ子サロン」を開いた。一回の参加者が十組以上になる時もあり、集う場の充実を市に要望していた。

 公民館での開館式に、住民や関係者ら約六十人が出席。合志栄一市長が「行政主導ではなく、地域のみなさんの手で運営されることに意義がある」と祝福した。山村さんは「乳幼児と母親だけでなく、小中学生やお年寄りも巻き込んだ地域の子育て施設にしたい」と抱負を述べた。

(2005.7.12)


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