中国新聞


地域住民登録 既に4700人
福山市教委の学校支援ボランティア事業


 本年度から英語や防犯活動

南小の英語の授業で、児童の発音をチェックするスクールサポートボランティア(左)

 福山市教委は二〇〇五年度から、防犯活動や読書読み聞かせ、英語教育などを地域住民が支援する「スクールサポートボランティア事業」に取り組んでいる。ボランティアに応募した市民は既に四千七百人に上る。市教委は「これほど多彩で、大規模な活動は県内でも珍しい」としている。

 スクールサポートボランティアは、地域を挙げた子育て教育の充実が狙い。各小中学校が四月ごろから町内会や公民館を通じてボランティアを募集。住民が各校にボランティア登録をする。取りまとめ役の市教委は全員に傷害保険を掛ける。

 登録は随時、受け付けている。六月二十七日現在の登録者数は小学校が四千五十七人で、一校当たりの平均は五十六人。中学校は六百三十六人で一校当たり十九人という。登下校の見守りをする防犯ボランティアや情報教育、クラブ活動の支援、学校図書館の司書など活動は多岐にわたる。

 同市明治町の南小では、六十一人が登録済み。海外在住の経験などを生かし、五月から児童に英語を教えている近くの主婦小幡園美さん(42)は、長女が同校に入学したのをきっかけに応募した。「子どもから思いもよらぬ質問が出て戸惑うこともあるが、英語を教える面白さを再認識する機会にもなった。自分の新しい可能性を見つけることができた」と話す。

 同校では校長室がボランティアの控室になっている。浜原泉校長は「地域や家庭での子どもの様子など、貴重な情報交換もできる」と話している。

(2005.7.12)


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