中国新聞


子育てガイド本作製
竹原市の商議所女性部


 竹の香水収益を財源に 広がる支援の輪

子育てガイドブック(手前)と絵本の発送作業をする女性部メンバー

 竹原市の竹原商工会議所女性部(木村真紀子会長)は乳幼児を抱える保護者向けガイドブックを作製し、絵本と一緒にプレゼントする事業を始めた。財源は協賛企業に地元産品「竹の香水」を買ってもらった収益や会員らの寄付を充てる。

 A5判、四十ページの「たけはら こそだて はてな? ぶっく」は、イラストや写真を多く使ったQ&A式の構成。相談窓口や一時預かり場所、子育てサークル、支援制度を紹介し、市立竹原書院図書館が進めている絵本を活用した子育て「ブックスタート」や関連施設の案内も載せた。

 作製には、市の担当課や公私立の保育所、幼稚園も加わった編集会議を六、七月に各一回開き、アイデアを持ち寄った。

 絵本は「いない いない ばあ」(童心社)など三種類を用意。配布対象は市内に住むゼロ―六歳児(計約千六百人)を持つ世帯で、今月下旬から定期検診や保育所などを通じて配る。事業は三年間続ける予定。

 きっかけは女性部が、市内の商店で実施している「かぐや姫スタンプ」(台紙一冊分五百円相当)を寄付してもらった際の使い道と、市観光協会が五月に発売した「竹の香水」の販売促進を検討する中で生まれた。

 「子どもが増えないと地域は元気にならないし、雇用促進にも子育て支援は欠かせない」と、木村会長は企業を回って協力を依頼。約四十の会社・団体から、土産物などとして「竹の香水」を同会議所を通じて積極的に買ってもらえることになり、その収益で財源確保のめどが立った。

 本年度の事業費は、スタンプの寄付と女性部の予算を合わせて計約六十万円。木村会長は「掛け声ばかりで、具体的な子育て支援は遅れている。これを機に子育てと経済活性化を同時に応援し、支援のネットワークも広がるとうれしい」と期待している。

(2005.8.26)


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