中国新聞


流感予防接種に助成
福山市、就学前の育児を支援


 福山市は、一歳から就学前までの幼児を対象に、インフルエンザ予防接種費用の一部助成を始めた。一人当たり三千円を上限に補助する。保護者の医療費負担を軽減する子育て支援の一環で、中国地方の市町村では初の試みという。

 市内に住む一歳―就学前の幼児約二万五千人の保護者が対象となる。助成を受けるには、いったん医療機関に予防接種の費用を支払った上で、市が定めた申請書に金額、医療機関の確認などを記入して提出。翌月末に一人三千円を上限に補助金が交付される。

 予防効果の期待できる二回の接種が条件となる。申請書は、市役所と各出先機関、市内の医療機関約百七十施設のほか、市のホームページからも入手できる。

 市は、二〇〇四年三月にまとめた子育て支援のニーズ調査(六千世帯対象)で、「医療費に負担を感じる」との回答が41・1%に達したため、対応策を検討。高熱やインフルエンザ脳症などを引き起こし、乳幼児の死亡率が高いインフルエンザへの感染予防に着目し、ワクチン接種の費用助成を決めた。

 インフルエンザワクチンは、副作用の発症などから任意接種で健康保険が適用されない。費用は医療機関で異なり、一回二千―三千円という。予防効果を上げるには、乳幼児で二回接種が必要とされ「助成額は一回分をカバーする三千円とした」(市保健所)。一万八千人の接種を想定し、計五千七百二十万円の支出を見込んでいる。

(2005.10.13)


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