中国新聞


学校選択制の資料配布
来年度導入の福山市教委 来月、申請書受け付け


 ■特色ある教育・校風・クラブ活動

福山市教委を訪れた保護者に、学校選択制の仕組みを説明する職員(左)

 福山市教委は十七日、二〇〇六年度から導入する学校選択制の申請書の配布を始めた。小学校では隣接校への通学を認め、中学校では教育内容やクラブ活動などを理由に学区外の学校を選択できる。十一月から申し込みを受け付ける。

 申請書は小学校用三千部、中学校用五千部を用意した。市役所や各小学校などで入手できる。

 来春、小、中学校に入学する新一年生が対象となる。小学校は登下校時の安全確保を目的に、指定校より近距離にある学校に通学できる。中学校では、徒歩、自転車、公共交通機関を使って自力通学できる範囲内で、特色ある教育やクラブ活動への参加を希望すれば、学区外にも進学できる。来年三月に合併する神辺町は対象外となる。

 選択肢が広がる中学校では、申請書にクラブ活動の一覧表や、三十二校の学校紹介を付け加えた。教育目標や校風の紹介に加え、ホームページ(HP)アドレスを掲載したり、学力テストの学校平均と市平均を並べて学力定着を訴えたりする学校もある。

 市教委は、学区内の入学予定者を優先する考え。一校当たりの学区外入学予定者枠は五―十人を見込んでいる。市教委学事課は「子どもや保護者の意向を最大限尊重したい」としている。

 申請書の提出期間は十一月七日から十八日まで。希望者が多数の場合は十二月九日、公開抽選会を開く。指定校以外への入学が認められた児童、生徒には十二月末までに通知する。

 これまで学区外通学は、いじめなど「特別な事情」がある場合に限っていた。しかし今年三月、市立学校通学区域審議会は制度の弾力的な運用を答申し、市教委が一部導入に踏み切った。

(2005.10.18)


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