中国新聞


「児童との時間増」7割
東広島市教委 2学期制で教員調査


 東広島市教委は、本年度から市内の全五十小中学校で導入した二学期制の導入効果を調べるアンケート結果をまとめた。夏休み前の成績処理に追われる負担が減り、小学校で約七割の教員が「子どもと向き合う時間が増えた」と実感していた。

 アンケートは夏休み中の八月、学校を通じて配布、回収した。全教職員の約六割にあたる小学三百七十三人、中学二百人の計五百七十三人が答えた。

 「七月に子どもと向き合う時間が増えたという実感がある」との質問に対し「よくあてはまる」「ややあてはまる」の合計は小学で73・4%。中学では53%だったものの、80・8%が「昨年度に比べて授業時数を確保できた」と導入効果を指摘した。

 小中の八割前後が夏休み中に前期の評価を大筋でつけるなど二学期制のメリットを活用していた。一方で、約半数は「時間的・精神的なゆとり」は感じていなかった。

 市教委は「教師と子どもが向き合う時間を確保し、より質の高い教育の実現を図る」目的で、四月から十月第二月曜までを前期、以降を後期とする二学期制を導入した。指導課の石井博基課長は「七月と夏休みに時間を有効に使えるようになったのは当然の結果。一年を通じたバランスを見極めたい」として年度末に再度、調査する考えを示した。(岡田浩平)

(2005.11.9)


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