中国新聞


不登校児・生徒 3年連続で減少
2004年度の山口県内


 山口県教委のまとめた二〇〇四年度の県内の不登校の児童・生徒は計千四百五十九人で、前年度に比べて四十五人少なくなった。三年連続で減少しているものの、全児童・生徒に占める割合は、少子化に伴って横ばい傾向となっている。

グラフ「山口県内の不登校の児童・生徒」  文部科学省の毎年の学校基本調査に合わせ、公立の全小・中学校を対象に調べた。

 県教委指導課によると、三十日以上休んだのは、小学校が前年度比八人増の二百九十四人、中学校が五十三人減の千百六十五人。学年別では、中学三年生が四百七十七人と最も多く、次いで中学二年生、中学一年生で、中学生の占める割合が計79・8%だった。

 指導課は「小学校から中学校に進級すると、友人関係や学業の大きな変化があり、生徒に重圧がかかっている」とみている。

 全児童、生徒数に占める割合でみると、中学校は2・86%で前年度比0・03ポイント低下した。小学校は0・36%で、同0・01ポイント上昇だった。

 きっかけは、無気力や極度の緊張など「本人にかかわる問題」が小学校で28・2%、中学校で28・5%と最多。小学校では親子関係、中学校では友人関係が続き、高学年になるほど、家庭より学校生活に起因する傾向が出ている。

 県教委は、〇四年度から不登校児童・生徒の家庭に教員免許を持つ学習支援員を派遣している。本年度からは中学校のスクールカウンセラー配置校を十七校増やし、百校にした。(有岡英俊)

(2005.11.10)


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