中国新聞


障害者教育の充実へ
山口県教委 「特別ビジョン」案作成


 山口県教委は、軽度発達障害の児童、生徒らの個別支援プログラムの作成と、盲・ろう・養護学校を統合した「総合的な支援学校」(仮称)の開設などを盛り込んだ「県特別支援教育ビジョン」の案をまとめた。保護者らの意見を聞き、本年度中に策定する。

 ビジョン案では、学習障害(LD)や注意欠陥・多動性障害(ADHD)など軽度発達障害の児童や生徒と、盲・ろう・養護学校の在校生について、教員が保護者との面談などを通して個別の教育支援計画を作成。小児科医師などの協力を得ながら、乳幼児期から進学、就職まで長期的な視点で支援策を引き継いでいく。

 総合的な支援学校は、現在の盲学校やろう学校が県内に一校だけで、養護学校も十校にとどまるため児童や生徒が通学距離が遠いなどの問題に直面していると分析。解決策として、統合、再編して障害の種類にとらわれない学校の開設を打ち出した。具体的な再編は今後、検討していく。

 ビジョン案は、十六日に宇部市の宇部養護学校で、十九日には周南総合庁舎で、保護者らを対象にした説明会をそれぞれ開く。広く県民から意見を聞くパブリックコメントも募る。(有岡英俊)

(2005.12.15)


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