中国新聞


「登下校1人区間」把握へ
広島市 市立全140小学でマップ


 子どもの安全確保のため、広島市は市立小学校全百四十校で、登下校時に児童が一人になる場所を洗い出す「一人区間マップ」づくりを進めている。各校が年度内完成を目指している「安全点検マップ」作成に合わせ、通学路の実態を把握する。(宮崎智三)

 市子どもの安全対策推進本部会議の第三回本部会議(本部長・秋葉忠利市長)が七日あり、総合的な対策推進を決めた。

 一人区間マップは、児童が一人になる区間が長かったり、短くても人通りが少なかったりする場所を洗い出す。近くの住民や保護者に付き添いの協力を求めるほか、路線バス活用や学年の枠を超えた集団登下校の実施など、地域の実情に応じて学校ごとに対応を考えてもらう。

 通学路の安全点検マップも完成し次第、学校や区役所、地域団体のメンバーらが実際に歩き、登下校時の体制整備を進めていく。市は、登下校時の見守り活動への協力を広く呼び掛けるため、「みんなで守ろう子どもの安全」ホームページを九日に開設する。

 新年度にはさらに、子どもの自己防衛意識を高める施策にも着手する。各小学校区内の「入りやすく、見えにくい」場所を子どもたちを中心に点検、「安全意識啓発マップ」を作成する。従来の「不審者情報・犯罪発生マップ」とは異なり、子どもの目線で犯罪の起きやすい場所をチェックするのが狙いだ。

 各小学校での防犯教室も年二回へと倍増。子ども自身が犯罪に遭わない力を身に付ける一助にする。

(2006.2.8)


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