中国新聞


子育て教室を助成 山口県
保育所活用、親を支援


 山口県は新年度、保育所の育児ノウハウを、施設を利用していない地域の親にも提供できる仕組みづくりに乗り出す。相談相手がなく、育児に悩む若い親が増えているための対策で、私立保育所十カ所をモデル指定し、育児教室の開催などを助成する。

 計画では、私立の認可保育所に、住民向けに開く乳幼児の風呂の入れ方などを教える育児教室、施設・運動場の開放、相談窓口の設置などに取り組んでもらう。モデル保育所は市町を通して募り、五月ごろに決める。一カ所当たり年間三十万円を上限に、事業費の半分を県が負担する。

 県児童家庭課によると、保育士たちとの意見交換などで、子育て中の親が親同士の交流の場や相談窓口の充実を求めているとの声があり、県内に百七十一カ所ある私立保育所の活用を検討。育児の知識や経験が豊富な保育士がいる保育所による支援を計画した。

 さらに、県保育協会(山口市)に委託して、モデル保育所の実践例を保育士たちが学ぶ研修会も開き、取り組みの広がりもめざす。(奥田美奈子)

(2006.3.15)


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