中国新聞


子育て&起業 ママ充実
広島市基町市営店舗に手作り雑貨店


 趣味活用 社会と接点

 子育て真っ最中の3人のママが切り盛りする手作り雑貨店がこのほど、広島市中区の基町高層アパートそばにオープンした。趣味を生かして多くの人とつながりたい―。子育てをしながら、自分育てをかなえるスペースは、地域のにぎわいづくりにも一役買っている。(木ノ元陽子)

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基町高層アパートのそばにオープンした、ママたちの手作り雑貨店

 基町東商店会の一画に出した店の名は「Mamaachen(ママーチェ)」。ドイツ語で「お母ちゃん」という。子ども服、布雑貨、ガラスアクセサリー、木工品…。手作りのぬくもりが二十三平方メートルの店を包む。

 店長の能宗舞さん(28)=中区=と、スタッフ岡本真由美さん(36)=西区、早川美津子さん(33)=中区=の三人が作った作品のほか、約二十人の作家の仲間たちの作品を販売している。その多くが子育て中のママだ。

 「子どもや家族との生活リズムを保ちながら仕事をしたい、自分の力を試したい、すてきな出会いもしたい…。母親たちのいろんな願いが詰まったお店です」と能宗さんは話す。

 「市民と市政」で見つけた市営店舗貸し出しの公募に応じた。十一倍の抽選に当たり、出店の夢がかなった。リフォームも自分たちで。コンクリートの壁をクリーム色のペンキで塗り、床に板を張って、かわいらしい空間に仕上げた。

 「いらないから、使っていいよ」。同じ並びの店から新品の照明器具をもらった。開店準備中、「ごみを出しておいてあげる」と声をかけてくれたお店も。「地域になじんで、どんな世代の人にも居心地のいいお店にしたい」と三人は意気込む。ママーチェTel082(224)3399。

(2006.4.12)


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