中国新聞


不登校 5年前より24人減
下松市教委、2004年度まとめ


 委嘱スタッフ制奏功

 下松市教委が、カウンセラーや元教員、PTA役員経験者ら教職員以外のスタッフによる相談室などを設け、不登校の児童・生徒に対応している。スタッフは一年更新で委嘱。不登校の児童・生徒は二〇〇四年度は三十一人となり、五年前に比べて二十四人減った。

 スタッフは七人。市内の中学校三校に設けた「心の教室」の相談員や、同市笠戸島の市教育支援センターに設置する、学校に行けない児童・生徒が通って自主学習や野外活動をする「希望の星ラウンジ」の運営に携わる。

 心の教室は一九九八年度から、ラウンジは九九年度から、それぞれ活動を始めた。スタッフは子どもの心を支えるよう話を聞き、ケースによっては家庭訪問もする。市教委は「成績を評価する教職員よりも話をしやすく、やる気や自信を引き出せるケースもある」とみる。

 さらに、〇二年度から、臨床心理士が全市域の子どもたちや親のカウンセリングをする「くだまつふれあいラウンジ」を、小中学校を巡回しながら開設している。

 九年連続して委嘱状を受け取り、「心の教室」相談員を務める末長智子さん(46)は「子どもたちの不安が少しでも解消できるよう、信頼関係を築きたい」と意気込んでいる。(持田謙二)

(2006.4.14)


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