中国新聞


陰山氏と共同事業計画
山陽小野田市 反復学習や習慣改善


 山陽小野田市は十日、百マス計算や読み書き計算の反復学習法で知られる、立命館大の大学教育開発・支援センター(京都市)の陰山英男教授と共同で、「生活改善・学力向上プロジェクト」を進める計画を発表した。

 既に、市内の小学校すべてに反復学習法を導入。学力の変化などを検証する。

 分校一校を含む十三校の市立小学校で週三時間、音読、漢字の書き取り、計算などの反復練習に取り組む「モジュール授業」の時間を設定。生活習慣の改善では「早寝・早起き・朝ご飯」を徹底するよう、保護者に協力を呼び掛ける。

 陰山教授が、二〇〇三年四月から今年三月まで校長を務めていた尾道市立土堂小で実践した手法。生活の改善や脳のトレーニングによる学力の増進と、土堂小での成果に着目した山陽小野田市教委が共同事業を提案した。

 この日、市民館で記者会見した陰山教授は「特定の小学校の取り組みを一般化し、市全体に広げるモデルケースとしたい」と狙いを説明。白井博文市長は「人材の育成につながるよう期待している」と述べた。

 市は成果を確かめるため、五月と来年三月ごろに学力テストをし、児童の起床・就寝時間も調査する。未就学児や中学校でも活用していきたい、としている。(奥田美奈子)

(2006.5.11)


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