中国新聞


学校安全リーダーに29人
元警察官ら広島県教委が委嘱


 計画42人 江田島ゼロ

 小学校などを回り、子どもの安全確保対策を指導する「スクールガード・リーダー」に、広島県教委は十八日、元警察官ら二十九人を委嘱した。当初は四十二人を計画したが一部地域で確保できず、江田島市はゼロに。県教委は県警や市町教委などと連携し、引き続き人材の発掘に努める。

 県教委によると、当初はリーダー一人が担当する小学校数を十五校程度に設定。県内を四十二ブロックに分け、各一人の配置を目指した。県警に協力を依頼したが、中山間地域や島しょ部では要員確保が難航していた。

 結果、一人を予定した江田島市はゼロ。三次市や庄原市、福山市などでも想定人数を一〜二人下回った。当面は一人当たりの担当校数を増やすなどして対応する。県教委指導第三課は「元警察官だけでなく幅広く人材を募り、早く態勢を整えたい」としている。

 この日は広島市中区で連絡協議会があり、県教委の平田光章管理部長が、リーダー代表の脇本嘉定さん(68)=廿日市市=に辞令を手渡した。県警出身は脇本さんら二十五人。任期は十二月末までで、教職員や保護者への安全指導やボランティアの養成に当たる。

 脇本さんの孫は、昨年十一月に安芸区で発生した小一女児殺害事件の被害者と同じ小学校に通っているという。「子どもの安全を守ろうと思い立った。警察官で得た経験を生かしたい」と意欲を見せた。(村田拓也)

(2006.5.19)


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