中国新聞


高校受験生、応用力が不足
岡山県教委まとめ


 ■今春の公立入試 国英で平均点最低

 岡山県教委は三十日、今春の公立高校入試の学力検査結果をまとめた。受験生の応用力不足が目立ち、新たに聞き取り問題を導入した国語と、自分の考えを英作文で記述する問題を設けた英語の平均点はともに、入試が五教科になった一九七九年以来の最低点となった。(内藤俊男)

 県教委は「各教科とも100点満点で平均60点」を想定して問題を作成した。教科ごとの平均点は、国語が51・2点で前年より8・0点下がり、英語も48・2点で同11・6点ダウンした。そのほか、社会54・2点(同1・8点ダウン)、数学50・8点(同0・3点アップ)、理科が60・0点(同0・9点ダウン)。

 県教委は、各教科とも基礎的な問題はよくできていたが、筋道を立てて論理的に判断する問題や、記述式で表現力をみる設問の正答率が悪く、応用力不足が目立ったと総括している。

 国語は、敬語についての意識調査結果を出題し意見を問う小作文の正答率が2・8%にとどまった。初めて実施した放送による聞き取り問題は、会話の内容を記述する設問で同11・2%だった。

 英語も、リスニング内容を英文で要約する設問で正答率は2・6%と低く、無回答は42・8%に達した。質問に対して考えを述べる英作文問題も正答率26・8%だった。

 受験者は一万三十人で前年比四百八十二人減。県教委は「授業の中で話し合いを増やすなど各中学校の授業力向上に努め、思考力や表現力を養う指導に力を入れる」としている。

(2006.5.31)


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