中国新聞


公教育向上に第三者評価
広島市教委、小中など対象に導入へ


 広島市教委は、市立小中高校と幼稚園を専門家の目でチェックする「第三者評価」導入に向け、内容や仕組みを論議する「市学校評価システム第三者評価検討会議」を設置、九日に初会合を開く。年度内に具体的な方法をまとめ、二〇〇七年度にモデル導入し、〇八年度からの本格的な実施を目指す。

 検討会議は、幼稚園長や小中高校長九人と大学教授ら計十二人で構成。年度内に六回程度、会合を開き、評価する内容や項目、基準、スケジュールに加え、どんな専門家がどのような組織で評価するか―などの論議を深める。年度末までに、〇七年度からの試行実施に向けて、検討結果を報告書にまとめる。

 第三者評価は、各校・園が取り組んでいる評価活動の一環となる。各校・園の評価活動や学校経営のあり方、市教委の支援のあり方について、専門的な立場で意見を出してもらう予定。これまで市教委は、各校・園による自己評価と、地域の代表者らによる外部評価の導入を推進し、〇五年度から全校・園で実施されている。

 市教委企画課の若林健祐課長は「評価のための評価にならず、学校教育の質が向上するよう現場にフィードバックできる第三者評価の仕組みをつくり、公教育への市民の信頼をさらに高めていきたい」と説明している。

 第三者評価機関の設置は、「市学校評価システム検討会議」が〇四年二月にまとめた最終報告書で提言されていた。(宮崎智三)

(2006.6.9)


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