中国新聞


広島県内、プール不備は23施設
県教委発表 3施設は今季営業を中止


 埼玉県ふじみ野市のプール事故を受け、広島県内の公立学校と公営のプールで吸排水口を緊急調査していた県教委は十日、結果を発表した。文部科学省に報告した九日時点の後で呉市の七小学校については安全が確認されたため、最終的に不備があったのは実数で計二十三施設となった。

 内訳は、ふたをボルトなどで固定していなかったのが公立学校五、公営六の計十一施設。吸排水口の内側に吸い込み防止金具を設置していなかったのが公立学校四、公営九の計十三施設だった。うち府中市の上下中は、両方とも不備だった。

 文科省が十日に発表した全国集計では、県内で不備があったのは上下中を二施設と数えた延べ三十一施設。うち防止金具がないとされていた呉市の七小学校では同日、市教委が安全を確認し、県教委に報告した。市教委は「当初の目視では見つけられなかった金具が、水を抜いた調査で確認できた」と説明している。

 不備施設があった八市町教委などによると、二十三施設のうち二十二施設は、いったん営業を中止した。うち府中市の上下中、安芸高田市の船佐東プール、安芸太田町の坂原水泳プールの三施設は、今シーズンは再開しない予定。十日までに九施設が再開済みで、残る十施設も十一日以降の再開を目指して対策を進めていく。三次市の板木水泳プールは、営業を続けながらふたを固定したという。(村田拓也)

(2006.8.11)


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