中国新聞


中3に金融教育授業
益田の東陽中「落とし穴」学ぶ


 無駄のないお金の使い方を考えようと、中学生を対象にした金融教育公開授業が二十二日、益田市津田町の東陽中で県内で初めて開かれた。携帯電話の乱用などを通じ、無意識のうちにお金を使う「落とし穴」に陥る実態やトラブル回避の方策などについて生徒たちが教わった。(谷本和久)

Photo
講師のいちのせさん(左端)から、お金の使い方に関する注意点を教わる東陽中の3年生

 公開授業は、金銭教育などを進めている金融広報中央委員会(東京)が昨年度に開始。本年度は全国二十九校で開かれ、県内は県金融広報委員会から金銭・金融教育研究校に指定されている東陽中で初めて催された。

 講師の生活経済ジャーナリストいちのせかつみさん(47)が「知らんとあかん!ちょっと怖〜いお金の話」と題して講義。三年生を対象に、卒業後に持つ機会が増える携帯電話の話を中心に約一時間語った。

 いちのせさんは携帯電話の着信メロディーに関するトラブルを紹介。「無料とされていても、有料に関する小さなただし書きもある。個人情報を漏らしたり、悪質な商法にひっかかる危険性がある」と注意を呼び掛けた。

 コンビニ店内の棚の配列も説明。「右利きが多く、左回りに動くと落ち着く人間の習性をつき、購買意欲をかき立たせている」などと解説した。

 悪質商法にだまされない方策として「いらないとはっきり言う」「危ないと思った時はすぐ相談」とし、「有効なお金の使い方を考えて」と助言した。

 可部純輝君(14)は「ダウンロードの際に思わぬお金がかかる恐れのあることが分かった」と気を引き締めていた。

(2006.11.23)


子育てのページTOPへ