中国新聞


呉市内の小中いじめ 35件
呉市教委調査 10月に急増


 呉市内の小中学校で起きた本年度のいじめ件数は十月末で、三十五件に上っている。市教委は全国で相次ぐいじめによる自殺を受け、全校の取り組み状況を調査。年内に各校の対策をまとめ、配布する。

 市教委によると、いじめ件数は二〇〇四年度に合併町を含めて小学校六件、中学校四十三件、〇五年度は小学校十九件、中学校二十五件だった。本年度は九月まで、小学校三件、中学校六件だったが、十月になって新たに小学校で六件、中学校で二十件発生した。

 市教委は「一連のいじめによる自殺や報道を受け、教員や保護者が今まで以上に敏感になったのが影響した一面もある」とみているが、十月三十日には小学校五十六校、中学校二十八校の校長を集めて臨時校長会を開催し、対策の徹底を呼び掛けた。

 十一月下旬には各校に対し、教職員を対象にした研修実施、児童生徒を対象にした実態調査、道徳の時間などでの取り組みの有無や状況の調査を実施。結果は近く集計し、年内に事例集をまとめる。

 市教委学校安全課の正脇和則課長(51)は「いじめはいつ、どこで起きてもおかしくない。子どものちょっとした変化に気付くことが大切」と話している。

 市教委では平日午前九時〜午後五時、いじめなどの相談を受け付けている。もしもし相談電話Tel0823(24)8989。(増田咲子)

(2006.12.6)


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