中国新聞


救急医療を分担化
広島市、新体制スタート


 広島市の新しい総合救急医療体制が、二十五日からスタートした。大人は広島市民病院(中区基町)、子どもは舟入病院(中区舟入幸町)と役割を分担。軽症から重篤までの救急患者に二十四時間、三百六十五日対応できる広島版ER(救急診療室)≠ニなる。

 広島市民病院は救急診療部を新設し、内科や麻酔科などの専任医師六人を配置。常時、医師二人が対応する。おおむね十五歳以上の患者が対象。

 舟入病院では、これまで通り小児科の二十四時間救急体制を維持。休日と午後八時以降の内科救急を廃止する代わり、平日の内科診療受付を午後八時まで延長し、昼間勤めている人のニーズにも応える。

 広島市民病院などで休日・夜間に診療を受けた場合、初診料だけでも自己負担額が最高二千二百五十円(三割負担の場合)と、平日昼間の八百十円(同)に比べ、割高になる。

 原田康夫・市病院事業管理者は「緊急でない『コンビニ受診』が増え、本来の救急患者への対応が後手に回るケースも出ている。まず、かかりつけ医に相談するなど、市民の協力で救急医療を守り育ててほしい」と呼び掛けている。(山内雅弥)

広島市の救急医療体制

(2006.12.24)


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