中国新聞


分園し存続 すぐ休園
大竹の木野保育所


 3人全員が転園

 大竹市が四月から保育所分園として存続を決めた同市木野(この)の木野保育所が、すぐ休園となる。保育の継続を地元が要望して広島県内三番目の分園化が決まったが、通っていた園児全員が転園したため。

 木野保育所の定員は三十人で、本年度は園児七人が通った。三月にうち四人が卒園。残る三人の家族は「園児が少なくて不安」「延長保育がない」などを理由に四月以降の転園を決めたという。今のところ、新たな入園の申し込みもない。

 市は四月から本町保育所の分園と位置付け、職員四人を二人に半減して運営する計画だった。当面は休園となるが、利用者ゼロが続けば、このまま廃止の可能性もある。

 市は財政悪化などを理由に二〇〇三年、公立保育所七カ所と児童館三カ所の廃止・民営化方針を打ち出した。これに対し木野地区の住民らは署名運動などで地元の保育所の存続を求め、今回の分園化が実現した。

 地元自治会の児玉正之会長は「園舎の活用について住民や市と話し合いたい」と話す。市こども課は「今後の対応はこれから検討する」としている。(西均)

(2007.3.28)


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