中国新聞


体育指導に大学生
広島県教委派遣 小学校で実技披露


 子どもの体力や運動能力の向上を目指し、広島県教委は五月にも、県内の大学生を「体育実技ボランティア」として市町立の小学校に派遣する新規事業を始める。児童が陸上などの実技にふれる機会を増やし運動への興味を高め、教員を志す大学生の育成効果も狙う。

 教員養成課程を持つ広島大(東広島市)広島文教女子大(広島市安佐北区)安田女子大(安佐南区)福山平成大(福山市)の四大学に協力を依頼。小学校や中学・高校の保健体育の教員を志望する三年生以上の二十人を募り、受け入れを希望する二十小学校にボランティアで派遣する。

 派遣日数は五〜十月の計七日間を想定。体育の授業で教員の指示に沿い、短距離やハードル走など陸上、鉄棒や跳び箱など器械運動の二分野で、実際に演技を披露したり、技術的な指導をしたりしてもらう。

 県教委が一月にまとめた体力・運動能力調査では、五十メートル走や立ち幅跳びなどで、県内の小学生の成績が全国平均を下回る傾向が分かった。指導を通じて、小学生に走力や跳力、体を巧みに動かす力を高めてもらう。

 県教委は、大学生が小学校に通う交通費など約六十万円を予算化している。スポーツ振興課は「若い大学生の協力で子どもの意欲を高め、将来の教員を育てる人づくりにもつなげたい」としている。(村田拓也)

(2007.4.6)


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