中国新聞


小学英語科スタート
広島市教委 安西小で試行


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非常勤講師(右手前)から天候を表現する英語を習う児童

 広島市教委が独自に設けた教科「小学校英語科」の実践授業が六日、安西小(安佐南区)で始まった。市教委は向こう三年間、複数の指定校で授業を試行してカリキュラムを確立。すべての市立小五、六年生への二〇一〇年度導入を目指す。(田中美千子)

 六年一組の三十五人が天候を伝える表現を学んだ。担任と非常勤講師がジェスチャーを交えながら、cool(涼しい)humid(蒸し暑い)などの言葉を教え、児童は元気に復唱。ゲームや歌も通じて表現方法を学んだ。向田和真君(12)は「楽しみながら、いろんな表現が覚えられた」と喜んでいた。

 英語科は週一回の四十五分授業と、単語を中心に学ぶ週三回の十五分授業で構成し、「聞く」「話す」を中心に学習する。市教委は本年度、試行するモデル校として安西小など計六校を指定。担任と非常勤講師または外国語指導助手の二人一組がチームティーチング(TT)で授業を進める。

 英語科をめぐっては、英語指導の専門教育を受けた教員の人数が限られることから、本格導入に向け「指導力不足」を懸念する声も出ている。市教委は教員研修を充実させる方針。また岡本茂信教育長は「本格導入後もTTを取り入れたい」とし、語学指導助手や非常勤講師、地域の人材などを充てる意向を示している。

(2007.6.7)


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