中国新聞


滞納保育料 差し押さえ
三原市 5月に4世帯


 長期化傾向を懸念

グラフ

 三原市は、保育所での保育料の滞納者に対する差し押さえを始めた。長期滞納の急増を背景に、支払う意思が示されないケースなどを対象に実施している。

 市によると、五月に一年以上前の保育料を滞納している四世帯に対して預金を差し押さえ、これまでに計五万円を徴収した。いずれも督促状を出して催促の電話もしていたが、支払いが見込めなかったという。

 一年以上前の保育料の滞納は、二〇〇六年度の末時点で二百三十四人分の二千三百五十五万円。〇一年度時点の六百十三万円から毎年増加し、三・八倍に膨れ上がっている。市児童保育課は、入所児童総数の増加を要因に挙げる一方、滞納の長期化傾向も懸念する。

 一方で、支払えない理由や財産状況を把握していない滞納先も多いという。同課は「督促の段階で実態を聞き出すことも怠らないようにしたい」としている。

 市内には市立保育所十八施設と私立保育所七施設があり、児童数は昨年度で約千六百人。保育料は公私立とも世帯収入を基準に定められている。市は一括して保育料を集め、保育事業費などを除いた額を運営費として分配している。(高木潤)

(2007.6.7)


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