中国新聞


広島っ子理科好きに
地元企業が出前授業


 10月から10小学校 花火の仕組みなど実験

 企業の研究員らが講師となり、子どもに理科を学ぶ楽しさを伝える「理科大好き広島っ子 おもしろプロジェクト」が十月から、広島市内の小学校で始まる。子どもたちの「理科離れ」を踏まえ、経済産業省などが初めて企画。広島ガス(広島市南区)などが参加し、実験などを主体にした授業を展開する。(水川恭輔)

「表:実施予定のプログラム」

 広島県内の企業や研究所など計十四機関が参加。授業は小学校五、六年生向けの計十七種類を用意する。各プログラムとも理科の単元に沿っているのが特徴。理科教育の充実に取り組む学校から延べ十校を選び、一〜二時限の授業をする。

 広島ガスは、六年生の単元「物質とエネルギー」に関連した「気体とものの燃え方」の学習プログラムを計画。銅が燃えると青緑色、ナトリウムなら黄色と、金属によって炎の色が異なる特性を基に、花火の仕組みなどを教える。

 医療機器製造のJMS(中区)は、着色した水を血液ポンプで流すなどして心臓の働きなどを実験。電気機械器具製造のテンパール工業(南区)は、ブレーカーの自動遮断実験を例に「電流のはたらき」を考える。磁性粉末材料製造の戸田工業(大竹市)は電磁石を使ったモーターの製作実習を計画している。

 プロジェクトは、子どもたちの「理科離れ」などによる技術立国の地位低下が懸念される中、国内九地区で実施。このうち広島地区では発明協会広島県支部(中区)などが仲介役となり、参加企業の選定などを進めた。

 同支部は「地元企業の協力を得て、子どもの科学への興味、関心を高めたい」としている。

(2007.8.17)


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