中国新聞


小中高に交通事故情報
メールで広島県警


 地図・防止アドバイスも

 歩行者と自転車が関係したすべての人身事故の情報を広島県警が地域に発信し、事故防止に役立ててもらう情報提供システムが1日、県内の公立の小中高で始まった。すでに始めている府中町と広島市内の小学校では、担任教諭が児童に注意を促す例もあり、県警は交通安全教育への積極的な活用を期待している。

 各警察署の事故情報を県警交通企画課が集約し、23市町ごとに教育委員会を通じて各学校へメールで送信。「高齢者」「子ども」など個人が特定されない程度に表現し簡単な事故の状況地図と事故防止のアドバイスを加えて伝える。

 全国でも初めての試みで、府中町は7月から、広島市では8月から全校で運用を開始した。県警からの送信件数は1カ月に約200件となる見込みという。

 県警が広島市内など一部の小学校を対象にした聞き取り調査によると、事故情報を印刷して教諭同士で回覧したり、教諭が児童に口頭で注意を促したりしている事例があった。一方で、情報を受け取ったままの学校もあったという。県警交通企画課は「検証をさらに進め、各署から学校に活用事例をアドバイスできるようにしたい」としている。(野田華奈子)

(2007.10.2)


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