中国新聞


不登校の若者 受け入れ
山口県周防大島拠点の国連教育促進事業
体験型催し運営手伝い


 環境省の進める国連持続可能な開発のための教育(ESD)の十年促進事業に選ばれた「山口県周防大島町を中心とした山口・島根広域連携」地域の具体的な取り組みが固まった。不登校の学生らをインターンとして受け入れ、社会性を磨く方針を打ち出している。

 山口県周防大島町家房の大島青年の家を拠点に、山口、大田市、島根県東出雲町で活動する特定非営利活動法人(NPO法人)や宿泊施設など五団体が連携。各地域の特色を生かし、「山、海、畑、歴史」のキーワードに沿い体験学習型イベントを企画する。

 イベントには、臨時スタッフとして不登校の学生や引きこもり、ニートの若者らを募り、運営を手伝ってもらう。希望すれば団体の活動に参加でき、インターンとして数カ月単位の長期体験もできる。ESDのコーディネーターとして育成していく。

 本年度は試験的に運用し、来年度以降、本格的に展開。活動はビデオで録画し、インターネットで公開。若者の社会参加を促す。

 大島青年の家を運営する有限責任中間法人やまぐち青年の家ネット理事の小池良太さん(23)は「経験から学んだことはうそをつかない。責任感や厳しさの中から達成感を得て成長する機会を提供したい」と話している。(大村隆)

(2007.10.6)


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