中国新聞


岩国 市民同士の子育て支援
旧町村部で援助側不足
センター 市広報紙で登録訴え


 市民同士の子育て援助の仲介をする岩国市ファミリー・サポート・センターは、旧町村部で援助する側の登録市民が足りないためサービスを提供できない状況が続いている。保護者側のニーズは高まっており、市広報紙などを通じて呼び掛けを強めている。

 サポートの対象は、生後六カ月から小学六年の子どもがいる家庭。センターが保護者と援助者をマッチングし、依頼した保護者は一時間六百円(昼間の基準額)の利用料を援助者に支払う。

 センターによると、一九九七年四月にスタートした旧市部では、依頼する保護者会員が約五百人、援助会員は約三百人。これに対し、昨年三月の合併で加わった旧七町村では、保護者会員約十人とニーズはあるものの、援助会員は五人にとどまっている。

 「旧町村からの利用問い合わせは、四月以降で二十件近くある。しかし、まだ受け皿がない」と、センターを運営する市子育て支援センター子育て支援係の後詳子係長。

 旧市部での九月の利用は延べ三百三十件で、出勤、残業時の一時預かりや習い事の送り迎えが大半だ。後係長は「ニーズは旧町村も同じ」とみるが、「新しい制度なので抵抗があるのでは」と推測する。

 打開に向け、今月の市広報紙に初めて登録を呼び掛ける記事を載せた。さらに、各地域版にも掲載を頼んだという。後係長は「地域ぐるみで子育ての負担を少しでも軽くしてほしい」と連絡を待っている。ファミリー・サポート・センター Tel 0827(29)2015。(広田恭祥)

(2007.10.23)


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