中国新聞


給食の地元食材 活用拡大
周南市教委 収穫期、献立に続々


 周南市教委は本年度から、学校給食の食材調達で量や品質について周南農協と協定を結び、市内の農家からの仕入れを拡大している。地元食材の良さを子どもたちに伝えるとともに、農業振興にも役立てる狙い。秋の収穫期を迎え、今月から続々と地元産野菜が給食の献立にのっている。

 二十三日には小中十七校で、熊毛地区産のサツマイモ九十五キロを使った豚汁約三千五百食が出された。徳山小では、校内放送で「周南市産の鳴門金時というサツマイモを使っています」と知らせて味わった。四年の中野直哉君(10)は「甘みが強い。地元で取れたと聞くと、余計においしく感じる」と喜ぶ。

 計画では、夜市や戸田地区のタマネギ二トン余り、夜市、鹿野地区のジャガイモ七百キロ、鹿野地区のホウレンソウ二百キロ、熊毛地区産のキウイフルーツなど計八品目で市内産品を使う。

 協定で、食材は農薬散布などの栽培履歴の提出を受け、病害虫被害を受けた野菜を混入せず、皮むきなどの下処理がしやすいよう、出荷基準に準じた規格品とする。

 使用総量に占める割合は、サツマイモ9%、ホウレンソウ5%、タマネギ3%、ジャガイモ1%などわずかだが、本年度の実績を見て今後、拡大していく考えだ。給食向けを狙った契約栽培も検討する。

 この取り組みを周南農協経済部は「農家の意欲につながる」と歓迎。市教委学校給食課は「一義的には安全な食材の確保。それが地元の生産力の掘り起こしにつながればよい」と説明している。(持田謙二)

(2007.10.25)


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