中国新聞


主婦らの活用 手応え
託児所経営 業者ら実験
弾力的に人数調整 広島


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子どもの面倒を見るボランタリースタッフら

 託児所経営のロジテックベベ(広島市中区)が、非常勤スタッフの登録制度をつくり、預かる子どもの人数に応じて出勤要請する人材活用システムの実験に取り組んでいる。多数の常勤スタッフを抱えずに低コストでの運営が可能になれば、事業所や商業施設などによる託児所開設を後押しできるビジネスモデルとなりそうだ。

 実験は来年一月末までの三カ月間。ひろぎん経済研究所(同)など三団体と「ネットワークこども寺子屋」をつくり、経済産業省の事業を受託した。

 同社の白島、八丁堀の両教室で十月末に始め、公募の主婦ら三十五人を「保育ボランタリースタッフ」として登録。携帯電話やパソコンで出勤可能日を確認し、予約状況に応じて三日前までに出勤を指示している。

 預かる子どもの人数に応じて弾力的に人数調整でき、常勤スタッフだけで運営するよりも人件費の二割削減が見込めるという。山根恵子取締役室長は「子育て経験もある主婦層の能力の高さを実感した」と強調。常勤の難しい主婦らの活躍の場を広げると期待する。

 実験では、円滑な運営に必要なスタッフの人数▽勤務日・時間の調整方法▽コスト削減効果―などを検証し、課題の洗い出しも進める。

 けがへの対処法や乳幼児への接し方を学ぶ研修も開催。ひろぎん経済研究所の谷口康雄担当部長は「一連の運営手法をまとめれば、託児室開設を検討する企業などにノウハウ提供できる」としている。

 ネットワーク寺子屋は来月から預かり数を増やして検証するため、児童・幼児を追加募集する。託児料は無料。小学六年生まで。白島教室Tel082(502)7373。(奥田美奈子)

(2007.11.29)


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