中国新聞


福山の湯田小・広島大教授が本
話す、聞く 理論と実践で


 福山市神辺町の湯田小(世良彰久校長、七百八人)が、広島大大学院教育研究科の難波博孝教授と共同で「話す・聞く」に重点を置いた指導理論と実践記録の本を出版した。

 明治図書の国語科・授業改革双書シリーズ「イメージの形成と共有によるコミュニケーションの授業づくり」。カナダの教育現状を踏まえ難波教授のコミュニケーション授業の理論と、同校が二〇〇三年度から全学年で取り組んできた実践を収めた。

 同書では、話し手と聞き手がイメージを共有するうえで、(1)児童の意欲を高めるなど「工夫した授業づくり」(2)一分間スピーチや言葉集めなどの「場の設定」(3)家でのスピーチやあいさつ運動などの「保護者や地域との連携」―の必要性を掲げている。そうした難波教授の理論に基づき、五年生がもち米のラジオコマーシャルを作り実際に放送したといった湯田小での具体例を紹介している。

 同校は〇三、〇四年度、文科省の国語力向上モデル事業校に指定。編集にかかわった川崎年子教諭は「国語力の低下が言われている中で、全国の教育関係者に生かしてほしい」と話している。千九百五十三円。湯田小Tel084(962)0257。(与倉康広)

(2007.12.4)


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