中国新聞


ストレス 子も母も増す
福山市保健所、01年調査と比較


「最近1ヵ月で多く感じる」
小644.2%
高273.6%
母親66.5−76.4%

 福山市内で日常的にストレスを感じている子どもと母親が、前回調査の二〇〇一年に比べ増加傾向にあることが、市保健所の市民健康意識調査で分かった。保健所は子育て支援などのバックアップに力を入れる。

 意識調査は昨年六月に実施し、一歳六カ月以上の子どもを持つ保護者や小中高生と保護者、二十―八十歳代の成人ら七千二百人が答えた。

 このうち「最近一カ月でストレスを多く感じることがあるか」との問いに「はい」または「ときどき」と答えたのが、小六で44・2%、中二で61・3%、高二で73・6%に達した。〇一年の前回調査に比べ、8・8―1・3ポイント増えている。

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 保護者は、子どもの年齢・学年に応じて七段階の世代に尋ねた。すべての世代で前回よりストレスを感じている母親が増加。「はい」の回答は76・4―66・5%で、前回より14・5―3・4ポイント上昇した。一方、父親は全世代で「はい」が減り、56・2―44・9%。前回より6・6―0・9ポイントダウンした。

 母親のストレスについて、福山大人間文化学部の広川空美講師(健康心理学)は「子育て中の女性の就業率が上がったための労働時間の増加が一因では」と指摘。父親については「経済環境の好転が影響した可能性がある」と分析する。

 市保健所は今回の調査を通じ、子どもも大人もストレス社会にいる現状があらためて浮かんだと判断。学校生活などから子どものストレス要因を探るとともに、子育て世帯を訪問するボランティアの養成、保護者への相談機関のPRを強める。(赤江裕紀)

(2008.1.10)


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