中国新聞


不登校の子ども1割減
広島県教委対策90校 21校では増加


 広島県教委は、二〇〇七年度に不登校対策の実践校に指定した小中学校計九十校について取り組みの結果をまとめた。不登校の子どもの総数は前年度から約一割減る一方、二十一校では逆に不登校が増加。県教委は本年度、この二十一校を含む九十校を実践校に選んでおり、引き続き対策を進める方針だ。

 〇七年度の実践校の内訳は小学六十校、中学三十校。不登校の子どもは前年度比10・5%減の計七百四十七人で、小学校が計百六十五人で21・4%減り、中学校は計五百八十二人で6・9%のマイナスとなっている。

 実践校のうち不登校が増えたのは小学十三校、中学八校で、不登校の子どもは計二百四十五人と47・6%増。県教委は効果が不十分だったとして、本年度も実践校に継続指定している。

 実践校は、中学校一校と校区内の小学校一〜三校をセットで指定。生徒指導専門の教員を通常より一人多く各校に配置し、不登校の子どもたちの個別の指導計画の作成▽複数教員によるケア▽小学校と中学校の情報の共有―などに取り組む。〇四年度に計四十校でスタートし、順次、校数を増やしてきた。

 県内小中学校の〇六年度の不登校児童・生徒は計三千二百四十二人で、前年度比二十一人増。在籍者に対する割合は1・31%で全国平均の1・17%を上回っていた。

 指導三課は「実践校の事例を研修会などを通して全県に広めていきたい」としている。(永山啓一)

(2008.4.17)


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