中国新聞


子育て後押し 商店街が団結
広島 本通りなど中振連


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今年2月の子育て支援イベントの一環で、広島市中心部を歩いて調査した母親たち。結果を基に、ベビーカー貸し出しなどの要望を訴えた

 広島市中区の本通り商店街など十一商店街と九つの大型店でつくる広島市中央部商店街振興組合連合会(中振連)が、ベビーカーの無料貸し出しや授乳・おむつ替えスペースの設置など、積極的な子育て支援に乗り出す。子育て世代の要望に応え、中心市街地の活性化も目指す。

 ベビーカーは民間の駐車場に置き、原則として駐車場の利用客に貸し出す。現在、約二十カ所の駐車場が賛同。今年夏のスタートを目標に、ベビーカー調達への協力を企業や団体に求めている。

 授乳・おむつ替えスペースは、中区新天地のアリスガーデンに五月から月一回程度、テントを張って開設。子どもたちが靴を脱いで遊べるスペースや、子ども向けのステージも設ける。中振連や特定非営利活動法人(NPO法人)セトラひろしまなどでつくる実行委員会が運営する。

 中振連や広島市などが今年二月に実施した子育て支援イベントで、母親らから要望が相次いだのがきっかけ。アンケートでも、子連れで市中心部を歩く時の不便さを訴える意見が85%に上った。子ども連れ対象の設備が整う郊外の大型店に対抗するためにも、支援策の充実に踏み切った。中振連の若狭利康理事(52)は「子ども連れにやさしい街づくりは、街のにぎわい創出にもつながる。行政や企業、市民グループとネットワークを培いながら実現させたい」と話している。(平井敦子)

(2008.4.25)


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